家族性(遺伝性)胃ポリポーシス(GAPPS)

当院で極めて珍しい症例を経験しました。30歳台の女性です。食欲不振、体重減少、心窩部不快感などを認め上部+下部消化管内視鏡を施行したところ、胃は前庭部(出口部分)を除く全ての部が数百のポリープで埋め尽くされていました。一部のポリープは一塊となり腫瘤様となっており癌化を疑いましたが、同部の病理結果は良性でした。大腸は盲腸ポリープ1個のみ。腹部エコーで多発肝腫瘍が確認され、速やかに総合病院へ紹介とさせて頂きました。

紹介先の病院で肝生検、胃は通常生検で癌が検出されないためEMR組織診断でGAPPS(Gastric adenocarcinoma and proximal polyposis syndrome)と診断されました。わかりやすく言えば、多数の胃ポリープのうち一部が胃癌となり、肝臓に多数転移した状態でした。

内視鏡専門医として20年以上検査していますが、家族性(遺伝性)胃ポリポーシス(GAPPS)は初めて経験しました。大腸ポリポーシス(FAPなど)7000人程度と言われますが、胃ポリポーシス(GAPPS)はごく少数と思われます。

GAPPSとは2012年にWorthleyらによって報告された疾患で、胃体部に限局するポリポーシス、胃以外の消化管ポリポーシスがない、100個以上の胃底腺ポリポーシス、常染色体優性遺伝を特徴とする疾患です。治療として予防的胃全的術も報告されているが、確立したものはありません。癌診断後の生存期間が非常に短い(0.5~5カ月)との報告もあります。(Mitsui Y,et al. Gastric cancer 2018;21:1058-1063)

当院は内視鏡学会専門医の院長が検査しています。土曜検査や鎮静剤にも対応しています。

当院で発見された胃カメラでわかる病気当院で発見された大腸カメラでわかる病気はこちらからご覧いただけます。

GAPPS

GAPPS

内視鏡学会専門医が検査します

専門より更に上の資格である日本消化器内視鏡学会指導医も取得しています